伊坂幸太郎デビュー作。
あたしが初めて読んだ伊坂本。
正解だと思う。
とにかく作品間のリンクや共通点があるから、この本を最初に読むとそれからの本も何倍も楽しめる。
あらすじは
《コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は気付くと見知らぬ島にいた。
江戸以来外界から遮断されている“荻島”には妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。
次の日カカシが殺される。無惨にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?(引用)》
ネタバレしない程度の感想。
まず、全部がありえない。でもただのフィクション、ファンタジーとはちょっと違う。
魔法も奇跡も起こらない。でも現実味がない。
その中でものすごい伏線が絡み合って、それが解けた時、奇跡じゃない“奇跡”に驚かされる。
それに、最近の『死神の精度』や『ゴールデンスランバー』ももちろん面白いのだけど、
『オーデュボン…』はデビュー作だけに(これがデビューなことも驚きだけど)ストレートに言いたい事が鋭く書いてあり良い意味でドスンとくる。
会話はコミカルなので重すぎないし読後感が清清しい。
そして映像が綺麗。
もちろん小説なので目に見える画なんてないけれども。文章から表れる景色が素敵。
それこそ映画にしたら素敵。(頭の中で広がるからいいのかも知れないけれど)
伊藤は伊坂さんしかいないと思いますが。
日比野にピッタリな人いないなーと勝手に思っていましたが、最近上地雄輔さんがピッタリだと思います。ひたすら勝手です。
また、伊坂氏は音楽にもすごくこだわっていて、音楽に全く詳しくない私でもドキドキ。
小説自体が音楽のようで心地良い感じ。
目でも耳でも楽しめる物語。
***
「ジャングルを這う蟻よりも価値のある人間は、何人だ」
「わからない」
「ゼロだ」
目を反らさない人間が負けない世界があってもいいなって思うのだ。
“神様のレシピ”が100年前と今を、ファンタジィと私を結んでくれる小説です。
- 2008/02/28(木) 14:50:47|
- 小説
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